お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

どうして天皇家は男系男子でなければならないの?

良い質問じゃ。
日本では、かつて女性天皇御即位の例は、2例の重祚(ちょうそ…一度譲位した天皇が再び即位すること。)を含め10例ある。
これを楯にとり、
「女性が天皇になってもよいではないか!」
と言う人がいる。
これは日本の歴史を蔑ろ(ないがしろ)にする考え方じゃ。

8人・10例のうち6人が、6世紀から8世紀にかけて集中しておる。
これは権力闘争の鬩(せめ)ぎ合いの中から、已む無く女性が中継ぎをしたり、幼い親王様の代理として皇后様が皇位を継承しているにすぎない。

あとの二例は、17世紀から18世紀の事。
何れにせよ、10例とも女性天皇が即位なさっていてもすべて男系で繋いでおられる。
ここで一番大切なことは、「女性天皇」はいらっしゃっても、「女系天皇」は、未だ存在していない…という歴史的事実じゃ。

遺伝学という学問が存在しない時代から連綿と受け継がれてきた「男系男子」のお血筋は、奇跡的存在だと言えよう。
人間は22対の常染色体と一組の性染色体を有しておる。

高校の生物の時間で習ったように、性染色体は、男性がXYで、女性がXXとなる。
常染色体と女性の性染色体は、対になっているため生殖細胞が出来る際、交差が起こってしまう。
ところが男性の性染色体であるXとYは、対になっていない。
それ故、交差が生じないのだ。
Yは父から息子へほとんど変化することなく受け継がれる事となる。

Xや常染色体の遺伝子は交差が起こるため、世代を経るにつれ変化してしまっている。
世界最古の王朝である日本の天皇家にあっては、千数百年にわたり、同じYが受け継がれ、Y遺伝子は継続して保存されているのだ。
これを奇跡と言わずして、何と言おうか?

過去には、天皇様に男子がお生まれにならない場合や、夭折(ようせつ…年若く亡くなること)し、天皇様にご兄弟がいらっしゃらない場合があった。
そんな折は、系図を辿り、男系男子…「Y遺伝子」を受け継ぐ男子皇族を皇位に据え、安全に皇位継承を実現させてきた。
宮家の方々は「男系男子」を繋ぐ「血の番卒(番をする)」として、ずっと貢献なさって来られたのじゃ。

ところが戦後GHQ占領政策によって、各官家が廃止させられた。
今日(こんにち)重要なことは、旧皇族方…則ち旧宮家の復帰である。
これが難しければY遺伝子をお持ちになっている旧宮家の男性を、何らかの手段をもって皇室にお迎えすることが緊急の案件である。

男系を継続的に維持するために旧官家が存在していたのであるから、皇籍離脱させられたが故に男系の危機が生じている…という、この根本を見直す必要があろう。

これについては、他国のロイヤルファミリーは、全く参考にならない。
ノルマンデイー公(仏国の一諸侯)に始まる英国王室は、千年にも満たない歴史。

現在の英国の王朝名はウインザー朝。
ところがこれが曲者。
ヴィクトリア女王の王朝名はハノーヴァー朝であった。
彼女が身罷った後エドワード7世が後を継いだ。日本と「日英同盟」を締結したのは、ヴィクトリア女王の長男、エドワード7世だった。
この時の王朝名は、サクス=コバーグ アンド・ゴータ朝。

王朝名の起源は、女王ヴィクトリアの王配(おうはい)アルバート公のドイツの実家に因んでいたから…。
アルバート公は、ドイツのザクセンコーブルク=ゴーダ公エルンスト1世の息子。
この家からは、ベルギー・ブルガリアポルトガルの王家の方々も出ておる。

ところが第一次世界大戦で、英国と独国が敵国となったため、この王朝名を破棄し、ウインザー城の名前を取ってウインザー朝とした。
よってウインザー朝は、1917年に始まる現英国における王朝となっておる。

女王が王になると次に女王の息子が王になる。
この途端、王室の王のY遺伝子は、女王の王配のYに変わる。
Yが代わったら王朝の名前も変わる…とまあ…こう言う事になる。


我々日本人は、一つの王朝を維持し続けている稀有なる国の民草(たみぐさ)だと言えよう。
千数百年もの長きに亘って受け継がれてきた皇室のY遺伝子を、今ここで失う…としたら…どうなるだろう。

如何なる国も真似のできない「血統の歴史」を継承する「世界最古」の王朝。
これを維持し続ける義務が、今生きている日本人に託されているように思う。

これが「天皇陛下」となられるお方が、如何なる事情があろうとも「男系」でなければならない…という一番の理由なのじゃ。