お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

「祝賀御列の儀」に思う

昨日11月10日、天皇皇后両陛下は、天皇陛下の即位に伴う「祝賀御列の儀」(しゅくがおんれつのぎ)に臨まれた。
これは皇居・宮殿から赤坂御所までのおよそ4.6キロのコースをパレードする国事行為である。

午後3時前には、天皇陛下は、燕尾服をお召しになり、勲章をつけてお出ましになられた。
皇后陛下は、純白のロングドレスをお召しになっていた。

お二人は、皇居・宮殿前で、新調されたトヨタ・センチュリーのオープンカーにご乗車なさり、宮内庁楽部が奉祝行進曲「令和」を演奏する中、緩やかに出発された。
テレビを通してだが、お二人のお姿を、秋晴れの中、神々しく拝見した次第である。

パレードの車列は秋篠宮ご夫妻、安倍晋三首相、山本信一郎宮内庁長官らの車が、約400メートル続いた。
両陛下は左右の沿道で手を振り、写真を撮る人々に、満面の笑みとお手振りでお答えになったのだ。
30分ほどのパレードを終えられた両陛下は、皇宮警察本部音楽隊の演奏に迎えられて、お住いのある赤坂御所に到着された。

平成の上皇上皇后陛下のパレードの折には、日の丸を振る国民で沿道は溢れかえっていた。
それに比べ今回のパレードでは、スマートフォンを掲げる人が多かったという。
平成のパレードでは、観覧スペースにカメラを持ち込もうとした人が、警察の厳しいチェックを受け、小競り合いになったと聞いている。

しかし、今やスマホを規制する事など出来ない時代である。
多くの人が気軽に、両陛下の写真や動画を撮って、SNSに簡単に挙げている。

両陛下に親しみを感じる国民が多いことは、誠に喜ばしいことだが、その一方で、皇室が本来有していた「神さびた神聖さ」や国民が皇室に対して持っていた「畏敬の念」が、失われつつあることを懸念する。

目の前に両陛下をお迎えした際に、日の丸の小旗を振る行為は、日本の核の部分を大切にする…という無意識を活性化させるであろう。

片や、スマホを両陛下に翳(かざ)す行為は、自分の手元に両陛下を引き寄せ、個々人の身勝手な欲求に、両陛下を付き合わせる行為に他ならない。

喜び事であるパレードではあったが、日本人はついにここまで身勝手な振る舞いをする様になったのか…と思わざるを得ない。
日本人から皇室に対する崇高な思いが、喪失すること自体が、皇室の存続を危ういものにする様に思えてならない。

パレードをテレビで拝見して、全国の宮司の代表である天皇陛下に在らせられては、現人神(あらひとがみ)の尊厳を保持して頂きたく思った次第である。