お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

元日に寄せて!

今日は元日!「年神様」が訪れる特別な時がお正月。
「年神様」は、新しい年に実りをもたらし、人々に命を与えて下さる神様のこと。
ご先祖様であるとも考えられてきた。

このご先祖様は、春になれば「田の神」となり、秋になり収穫が終われば、お山へ帰り「山の神」となる。
そして正月に「年神様」として戻って来られるのだ。
正月はこの「年神様」と共にお祝いをするから目出度い…という訳である。

今日は元日だが、これは元旦と少しだけ違っている。
元旦は正月一日の朝を指し、元日は正月の最初の日、一月一日をいう。
この元日の朝には、お屠蘇で新年をお祝いする。
これは平安時代から続く習わしで、元は中国から日本に伝わったという。

屠蘇には「鬼気(きき)を払い、人魂(ひとだま)を蘇生させる」という意味があり、一年分の邪気を祓うことと、長寿への願いが込められている。
屠蘇は肉桂(にっけい=ニッキ)や山椒、セリ科の多年草の防風(ぼうふう)など芳香性の強い様々な薬草を合わせた「屠蘇散」を、清酒に浸して作る。

また「雑煮」というのは、元日の朝に汲み上げた若水と新年の神聖な火で調理した、「年神様」用の食材を煮たものを指す。
「雑煮」を頂くことは、「神人共食(しんじんきょうしょく)」と言って、神様と共にお食事する大切な儀式…という意味あいがある。

関西は白味噌仕立て、関東・九州・中国地方はすまし仕立て…といった具合に、各地方特有のお雑煮が作られている。

また年の初めに「氏神様」にお詣りすることを「初詣」と言うが、昔は大晦日の日没が、年の区切りとされていたため、「初詣」といえば大概は、大晦日の夜に詣でることを指していた。
また「初詣」は、「松の内」に済ませるしきたりとなっている。

「お正月」だけでも、古より続く習わしを楽しむゆとりが欲しいと思う。