最近「フェイクミート」という言葉を聞きます。これって何のことなの?
現在の世界の人口は75億人。
これが2050年には、100億人になると言われておる。
人口増加に伴い、食糧・水・エネルギー問題等…様々な問題が迫って来るのは目に見えておる。
牛肉1Kg作るのにCO2を16kg排出するとか…。
このままいけば近い将来「プロテインクライシス」に陥るということじゃ。
こんな中で、「フェイクミート」と呼ばれる、大豆由来の肉がハンバーグ等に活用され始め、新しいデミグåラスソースの開発も同時に実現しているらしい。
「フェイクミート」と言うと、いかにも名前が、偽物っぽく感じられるが、かなり美味いらしい。
何れにせよ将来の地球全体の事を考えれば、「どこそこ産の牛肉が旨い…!」などと言う、原産地主義・素材主義だけの単一的食文化の捉え方だけではすまされないのじゃ。
またこの「フェイクミート」は、健康的な食品でもあるらしい。
カロリーが低い割には、高タンパク質…というのも魅力の一つ。
考えてみれば、「大豆は畑の肉だ!」と言われて育った人も多かろう。
この他にも、近年「ラボミート」と呼ばれる培養肉も開発されておるらしい。
これは牛・豚・鶏等の細胞を培養し、糖分やタンパク質等を加えた上で、体内環境を再生する事で作られる肉の事。
この研究が進めば、やがて宇宙ステーション・月面基地等でも培養され、ひょとしたら、火星への移住の際にも「スペースフード」として重宝されるかもしれぬのじゃ。
人口増加と嗜好の変化に伴う「ミートクライシス」は、人類全体として避ける事が出来ぬ案件であろう。
健康的で安価、且つ恒常的に生産出来る食料の確保は、世界における「戦争回避」の為にも、将又(はたまた)食料事情による「貧富の差」の解消の為にも必要なことには違いなかろう。
食べ物に対する意識を変え、食べたいものが必ずしも手に入らない時代の到来を理解し、食べ物を大切に扱うと共に、次世代に繋がる食品の開発が急がれると思うのじゃ。