もうすぐ盂蘭盆会!(2)
この世での生き方を『ゲゲゲの鬼太郎』から学ぶ
日曜日の朝に、『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメが放送されておる。
アニメとはいえ、『ゲゲゲの鬼太郎』は、本質的な人間の根っこの部分に、肉薄する内容のものが多い。
本日令和元年8月11日の放送は、『極刑!地獄流し』という題名のお話であった。
コンビニ強盗をおこした主人公カケル。
彼が逃走する途中、不気味なバスに乗り込んでしまう。ここから物語は一気に佳境を迎えていく。
カケルが運転手に行き先を尋ねると、「あなたの行くべき場所に」とだけ運転手から告げられる。(この運転手は多分鬼太郎)
気味悪い雰囲気の方向へ向かうバスには、カケル以外に一人だけ乗客が乗っていた。
その客から、「生きながらにして地獄に送られる“地獄流し”に選ばれてしまった」と言われたカケルは慌てる。
恐怖のあまり何とかして、地獄行きのバスを止めようとするが止まらない。
それにしても地獄に着いてからのカケルは実に痛々しい。
腹を空かし路頭に迷いつつ、ようやく見つけた肉を奪い、食い散らかして、それを吐き散らかす。
何が何やら理解不能な地獄の有様が続いた時、同じバスに乗っていた男が、二人で力を合わせて地獄から脱出しよう…と、強く働きかける。
最初は話に乗らなかったカケルだったが、その男の優しさに絆(ほだ)され、二人で協力して地獄を抜け出そうと努力を始める。
ようよう地獄から脱出出来そうになった時、鬼太郎のような運転手から、現世に戻る切符が渡される。
ところが切符は一枚だけ!その時カケルは、男に切符を譲ろうとする。
理由はその男の方が人の事を考えているから。カケルのことを考え、愛情を持って接してくれた男の方が、この世に戻るべきだと考えたのだ。
その時(鬼太郎)運転手は、この世に戻るのはカケルの方だと言う。
そう…同乗した男は、カケルが幼い頃に亡くなった父親だったのだ。
この世で罪を犯した我が子を、敢えて“地獄流し”に送り出し、地獄の責め苦を味わわせ、この世でやるべき事、果たすべき責任を精一杯やり終える事こそが、カケルが生きる道だと言うことを、カケルに教えようとしたのだった。
この世で精一杯いきる事、やるべき事・責任を果たすべきことから逃げない事、他人を幸せにする事こそが、結果として地獄行きを免かれる…むしろ極楽への道であることを教えようとした。
こうしてこの世に戻ったカケルは自首する…というお話だった。
カケルをずっと見守っていたお父さん。
あの世に行って肉体は既になくなっていても魂魄はあの世・この世を行き来して、息子を守っている。
あの世のご先祖様が戻っていらっしゃるお盆。
今年のお盆もご先祖様と共に、豊かに大切に過ごしたいものじゃ。
ご先祖様はいつ如何なる時も、あなたを守っておるのだから…!