お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

赤ちゃんポスト「コウノトリのゆりかご」って何なの?

熊本市にある慈恵病院は、長年赤ちゃんポストの「コウノトリのゆりかご」を運営している。
ここは親が育てられない乳幼児を、たとえ匿名であっても受け入れてくれる施設である。

世の中には様々な事情や幼子の両親自体が未熟なために、親元で養育出来ない赤ちゃん達が多数存在する。
然も、複雑で困難な環境が、その親の背景を覆い尽くしていれば、堕胎(だたい)という最終手段に走ってしまう人もいる。
更には堕胎できる時期を逸した女性は、望まぬ出産をせざるを得ない。
そんな時、匿名で赤ちゃんを預けられる保護施設があるのは、誠に有難い。

今回この慈恵病院では、妊婦さんが孤立した状況での出産が迫っている場合に限り、匿名出産できる「内密出産制度」を導入したという。
慈恵病院によれば、今の段階では、「匿名妊婦」を受け入れる国内唯一の病院だという。
この制度は病院の新生児相談室長に身元を明かすことを条件に、「仮名」による出産を認める制度であるらしい。

例え両親が望まぬ出産であっても、お子さんの命がこの世に産み出されることは、何よりも有り難く嬉しいことである。
例えそこに一見不幸な状況が横たわっていても、その子を健康で健やかに育てようとする周りの愛情があれば、新しい命の輝きを、その子もその子の周りも享受できるのだから。
慈恵病院では産まれたお子さんが一定の年齢に達し、その子が望めば、病院の新生児相談室で、自分の親の情報を閲覧(えつらん)できるようにするということだ。
但し、出産が切迫している妊婦さんが名前を明かそうとしない場合でも受け入れを検討するという。
この慈恵病院の取り組みには頭が下がる。

世の中には子供に恵まれない夫婦がいる。
日本では子供が欲しい場合、自分の子供しか受け入れない。
例え我が子であっても、子供は天からの預かりもの。
無理して高い医療費をかけて不妊治療に勤しまなくとも、愛情深く他人の子供を育てることの方が、人間として価値ある生き方につながるのではないか?

最近男性の不妊が多くなっているという。
所謂無精子症である。
男性の四人に一人の割合で、無精子症の方がいらっしゃるとか。
ただ無精子症だからといって全く精子が無いわけでなく、そのため今ある精子を、お医者様に探索して頂き、貴重な精子を見つけ、卵子と結びつかせる治療が行われているらしい。
この場合夫婦には、かなりの苦痛と苦労・お金の負担がかかってくるらしい。

よく3億個の精子が1個の卵子めがけて結びつき着床する…と、生物か何かで習ったが、3億分の1どころか、精子ありさえすれば、卵子と結びつかせ着床を促すというのが本当に良いのかどうか?
それよりも人様の子供を育てさせて頂くという有り難みを感じられるような夫婦こそ、本物の夫婦のような気がしてならない。

自分の子供だけに執着するのは、ある種のエゴではなかろうか?
天皇家で有れば、背後の歴史性と国民の同意という点で難しいが、庶民だからこそ、自他の区別をしない超越的人間性を確立する必要性を感じる昨今である。