お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

自己存在を確固たるものにするにはどうすればいいの?

流行(はやり)の言葉で言えば、アイデンティティ(identity)の確立と言うべきかのう?

日本人にとっての自己存在=アイデンティティのとらえ方は難しいものじゃ。
そもそもアイデンティティを喪失している人が多いのでなぁ。

民族的に統一され、アイデンティティが確立されている民族は、イスラエルの民を措(お)いて他にないであろう。

イスラエルは、建国と滅亡が繰り返されておる。最後に建国されたのは、確か1948年だったかのう。
それまでおよそ2000年の長きに亘って、イスラエルの人々、則ちユダヤ人達は、世界中に離散しつつも、アイデンティティを失っておらんのじゃ。
これは実に驚異的なことといえよう。
例えば米国に住む日系人は、日系三世ともなれば、日本語がしゃべれず、時に日本人の心も失ってしまう。
それに比べ、ユダヤの民には底力がある。一時は死にかけたヘブライ語さえも、現代では言語として根付いておるんじゃ。

しかもユダヤには、5000年の智慧が集まった叡知の書「タルムード」が存在しておってな。
「何かを失わなければ何も得られない-ノーペイン、ノーゲイン」
と記されていたり…と、危機に瀕(ひん)する(=ある重大な事態が迫ってくること)自己存在を、自己対峙という手法で解決していく智慧が、タルムードに隠されておるんじゃ。

次回は「タルムード」から学ぶ、自己存在の確立について話してみようかの。