お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

「大嘗宮の儀」って何なの?

皇位継承に伴う一世一度の重要祭祀「大嘗祭」に於ける中心的儀式が、昨日夕6時35分から、本日明け方まで行われた。

11月14日夕刻、「大嘗宮」の「悠紀殿(ゆきでん)」で、荘重(そうちょう=厳かで重々しい)なる「悠紀殿共撰(ゆきでんきょうせん)の儀」が開始された。

陛下は、真白き「御祭服(ごさいふく)」をお召しになり、「悠紀殿」に進まれた。

栃木県高根沢町で収穫された米と粟(あわ)、新穀で造られた白酒(しろき)・黒酒(くろき)をお供えになり、御告文(おつげぶみ)を読み上げられ、自らも新穀と神酒を召し上がったのだ。

白酒・黒木とは、大嘗会(だいじょうえ)に、神前に供えられる神酒のことで、醴(あまざけ=米の飯と米麹を混ぜて醸したもの)のことを白酒と呼ぶのに対し、醴にクサギの焼灰を混ぜた黒く色付けした酒を黒酒と言う。

御告文には、日本國と國民の安寧を祈念する趣旨のことが、認(したた)められているという。
儀式には、皇嗣(こうし=天皇の世嗣・皇位継承第1順位にある者)秋篠宮様を始め、皇族方が参列された。
この他、安倍晋三首相をはじめ、三権の長や国会議員、都道府県知事ら五百十人が参列したという。
無論、共産党議員は平成の「大嘗宮の儀」に倣(なら)い欠席している。

「悠紀殿共撰の儀」は、14日午後9時15分頃終了した。
翌15日午前0時半より悠紀殿に隣接する「主基殿」で、「主基殿共撰(すきでんきょうせん)の儀」が挙行された。

陛下は、「悠紀殿」同様、京都府南丹市の新穀などを供え、同じ所作を繰り返された。
本日15日午前3時過ぎまで、この行事は行われたのである。

稲作を通じて天皇陛下と民が繋がる、古より連綿と執り行なわれてきた貴い儀式が、「大嘗宮の儀」と言えるのである。

日本人が日本人としての同一性を、御世ごとに確かめる祭儀といえるのだ。
古代の衣食住への回帰は、清浄なる天皇様の居住空間を再現している。
神々に供される米などは、柏(かし)の葉でつくられた簡素な器に盛られる。

そこに粗い絹で出来た純白の御祭服をお召しになった陛下が、敬虔(けいけん=敬い慎む事・特に神に帰依し、謹み仕える事)なる祈りを御捧げになるのだ。

斯くして自然の恵みに感謝し、災いを未然に祓(はら)おうと尽力する歴代天皇の、重厚(じゅうこう)で深遠なる祈りのエネルギーが寄り集まり、「大嘗宮の儀」に凝縮されるのである。