お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

「大嘗祭」って何なの?

皇位継承のメインイベントは、何と言っても「大嘗祭(だいじょうさい)」であろう。

一世一度の重要祭祀(じゅうようさいし)「大嘗祭」の中心的儀式「大嘗宮の儀(だいじょうきゅうのぎ)」が、本日十一月十四日から十五日にかけて、皇居・東御苑内に建設された「大嘗宮」で執り行われるという。

この儀式では、天皇陛下が新穀を神々にお供えし、自らも食し、国家と国民の安寧(あんねい)や五穀豊穣(ごここくほうじょう)を祈念なさるのだ。
主要な儀式の詳細は、「秘事」とされ、窺い知る事はできない。

何となれば、「祈り」を伴う「皇位継承の祭儀」こそ、古代より連綿と続く日本の皇室が、皇室たり得る根幹を担う営為なのだから。

様々な事情によって、「大嘗祭」を挙行出来なかった天皇様を、「半帝」とお呼びしたこともあるらしく、「大嘗祭」は、日本にとって最も大切な「皇室祭祀」(宮中祭祀)といえよう。

天皇陛下は、身を清められ、一生一度だけ身に付けられる純白の祭服をお召しになり、全国を代表した斎田(さいでん)から、今年収穫された新米を始め、全国から届けられた様々な神饌(しんせん)を、皇祖神(こうそしん)天照大御神様(あまてらすおおみかみさま)をはじめとする神々にお供えし、陛下は、一心不乱に祈念なさるのだ。
そして直会(なおらい)として、天皇陛下自らも神饌を召し上がる。

毎年十一月二十三日に宮中で行われる「新嘗祭(にいなめさい)」を、大きな規模で行うのが「大嘗祭」である。
何れにせよ、天皇陛下が「祈り主」としてのお務めを全うなさる事は、誠に有り難く、畏れ多いことである。

伝統的に見て「祈り」は、天皇の本質的お役目である。
謂わば、天皇という存在の根源には、日本全国の宮司の代表たる大宮司として、「祈り主」のお役目を果たされること。
これこそが陛下にとっての最重要のお仕事だといえよう。

歴代天皇は、「國平らけく民やすかれ」と祈念され、日本國の長い歴史を紡いで来られている。
日本の天皇様は、常住「祈り主」であらせられたことに思いを馳せ、今夜は陛下と共に、日の本の国柄を偲び、「國平らけくあれかし」との念を一層深く心に刻みたく思う。

そして「大嘗祭」が滞りなく終えられる明日の夕べには、民草(たみぐさ)の一人である私も、今年初の「新米」を頂こうと今より楽しみにしている。