お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

上皇様をはじめ、皇室の方々の正式な呼び方が分かりません。皆様方を正式にどうお呼びすればいいの?

今回の皇位禅譲禅譲―天子則ち、天皇陛下皇位を譲る事をいう。)は、江戸時代の閑院宮(かんいんのみや)典仁(すけひと)親王殿下の第六皇子であらせられた、光格天皇以来、202年ぶりの慶事であった。

上皇」という御位(みくらい)が復活したのを契機に、皇族方の尊称について改めて確認しておこう。

今回『皇室典範特例法』により、新たに「上皇」「上皇后」という御位が作られたのじゃ。
天皇の退位等に関する皇室典範特例法』に拠れば、「上皇」の敬称は「陛下」となっておる。
然るに今上天皇陛下も、即位後のお言葉の中で、「上皇陛下」という敬称をお使いになっておられた。

「陛」(へい)は、宮殿に昇る階段の事を言い表しておる。
階段の下にいる近臣の取り次ぎを経て、上聞(じょうぶんー古くは、ショウブンとも言った。
これは君主の耳に入れる事を言う。上聴―ジョウチョウとも言う。)可能となる。

「陛下」という尊称を付けてお呼びする方々は、下々が直接に奏上(そうじょうー申し上げること。)できない皇族方を指している。
故に、震災後、被災地で膝付き合わせて、被災者を見舞われる天皇・皇后両陛下のお姿というのは、世が世なら國民自体が、不敬罪(ふけいざいー天皇・皇族方・神宮・皇陵等に対して、不敬行為をする罪。1947年刑法改正で削除された。)を免れない程、畏れ多い(おそれおおいー礼を失し、大変申し訳ないこと。)ことなのじゃ。

「陛下」という尊称は、皇室典範では、「天皇三后」への敬称として使うと規定されておる。
三后とは、先先代の天皇の皇后である太皇太后・先代天皇の皇后である皇太后天皇の配偶者である后の宮(きさいのみやーきさきの敬称で、皇后・皇后宮・中宮・北の宮のこと。)のことを言う。

その他の皇族方は、全て「殿下」とお呼び申し上げるのじゃ。
「殿下」の意味も、「陛下」同様、宮殿あるいは殿堂の階下を意味しておる。

天皇陛下の皇子(おうじ・みこ)を、「皇太子殿下」とお呼びするが、今回の譲位によって、今上天皇陛下には、愛子内親王殿下だけで、皇子がいらっしゃらない。よって皇太子殿下不在の御世となったのだ。

天皇陛下の弟宮であらせられる秋篠宮殿下は、「令和」では、秋篠宮皇嗣殿下(あきしのみや・こうしでんか)とお呼びする。
皇嗣とは、後継・子孫を表す言葉なのじゃ。
御夫妻での敬称は、秋篠宮皇嗣同妃両殿下(あきしのみや・こうし・どうひ・りょうでんか)となり、妃殿下お一人の場合は、秋篠宮皇嗣妃(あきしのみや・こうしひ)とお呼びすることとなる。

皇族方を正式敬称でお呼び申し上げる事は、日常的側面からすれば、その機会はほとんどなかろう。
然し乍ら、いつ如何なる時であっても、正式敬称でお呼び申し上げることが出来る・・そんな美しい日本語を駆使できる日本人であって欲しいものじゃ。

何となれば、世界最古の閨秀作家(けいしゅうさっか―優れた女性作家のこと。)、紫式部が著した『源氏物語』にみるように、完璧な敬語使用に見る文化度の高さ・・というものは、一朝一夕で身につくものではないからのう。

皇室の方々のお健やかなお姿を拝察申し上げ、幾久しい日本國の繁栄と世界平和が実現する事を、心底より祈念したいと思うものじゃ。