「大饗の儀(だいきょうのぎ)」って何なの?
大嘗祭の中心的儀式「大嘗宮の儀」については過日述べた所が、「大嘗宮の儀」参加者を招いて、持て成される饗宴のことを、「大饗の儀」という。
この「大饗の儀」は、本日11月16日に、秋篠宮様をはじめとする皇族方並びに、三権の長を筆頭に、およそ二百九十人が皇居に招かれ、宮殿の「豊明殿(ほうめいでん)」で行われた。
「三種の神器(さんしゅのじんぎ)」の内、剣璽(けんじ=剣と勾玉)を捧げ持つ侍従(じじゅう)と共に会場入りなさった陛下は、
「大嘗宮の儀を終え、皆さんをお招きし、大饗を催すことを誠にうれしくおもいます」
と挨拶された。
「豊明殿」には、美しい屏風(びょうぶ)が設え(しつらえ=飾り付けのこと)られている。
見事な屏風には、悠紀地方(ゆきちほう=栃木県)並びに主基地方(すきちほう=京都府)の豊かな四季の風景が描かれ、和歌も認(したた)められており、令和の幕開けを寿ぐ宴(うたげ)に、彩りを添えている。
「御台盤(おだいばん)」と呼ばれる両陛下のテーブルには、御膳が用意され、参加者の献立同様、鯛のお造りと尾頭付き(おかしらつき=尾も頭もついたままの魚・神事や祝事で用いる)に加え、蒸し鮑(むしあわび)などが並んだと言う。18日にも同様の儀が行われると言うことだ。
後は、御代替わりを伊勢神宮の神様方にご報告になれば、いよいよ「令和」が本格的に始動する。
「令和」こそ、災害や戦争のない、平らけく豊かで安寧な御代となる事を、民草(たみぐさ)の一人として祈念している。