お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

自分が“弱い人間だ”とわかったらどうする?

「自分が弱い」とわかること自体すごい発見なんじゃ。
自分が弱いちっぽけな人間だと理解できる力が、人間を真っ当な存在にする。

弱い人間を克己しようと志すだけでも、見ていた世界が一変する。
何よりも自己嫌悪に陥らなくなるんじゃ。

大したこともないのに、自分で自分が嫌になることほど、神仏に対して失礼なことはない。
人間一人をこの世に産み出すために、どれほどの奇跡が重なっているか、今一度考えてみるがいい。

両手いっぱいの奇跡の連鎖の上に在る自分自身は、大切な大切な存在なんじゃ。
ところがこの人間という存在は、弱い所だらけで不完全なものでな。この世で修業を積むうちに、徐々に徐々に強い人間に成長してゆく。
ちっぽけで弱く生まれた一人の人間が、強く大きく成長する姿は、何にもまして美しい。

弱い人間が覚悟を決め、人間として成長することだけを「生きる縁(よすが)」とすれば、幸せは舞い込んでくるもんじゃ

「果報は寝て待て」ということわざがある。
あせらず静かに、豊かな人間となるよう、こつこつと努力すれば、思わぬ所から果報がやってくるんじゃよ。