「古代蓮(こだいはす)」ってどんな蓮(はす)なの?
7月半ばともなれば、あちこちの池の其処此処(そこここ)に美しい蓮が咲き誇る。
埼玉県行田市(ぎょうだし)に「古代蓮の里」がある。
古代蓮は偶然見つかったもの。
公共施設を建設中に、掘削地(くっさくち=地盤を掘って穴が開けられた場所のこと)の池から偶々(たまたま)「蓮の種子」が自然発芽し開花した…(1973年・昭和48年)ということじゃ。
出土した地層の遺物や木片の放射性炭素の年代測定をしたところ、およそ1400年から3000年前の蓮だと推定されたので、「古代蓮」と呼ばれるようになった。
但し種子を直接測定したものではないため、新しい時代のものが発芽した可能性もある…ということ。
然し乍ら、古代に思いを馳せつつ、仏教的思惟(しゆい・しい=仏教では心を集中さ背て対象を分別すること・深く考えること)に浸るには、「蓮の花」を愛でつつ行うのが趣きがあってよかろう。
ましてや「古代蓮」と対峙すれば、悠久の太古から今日(こんにち)に至るまでの、壮大な宇宙的空気が感じ取れるのではなかろうか?
お盆を一ヶ月後に控えて、「蓮の花」を愛でるのも一興(いっきょう=ちょっとした興趣〈きょうしゅ=味わいのある、おもしろみ〉)だと思うのじゃが…!