才能を発揮するには、「前頭前野」の働きが大事だと聞きました。「前頭前野」って何なの?(2)
「前頭前野」の絶縁化は、あらゆる脳の部位の中で、成長が一番遅い場所である事は、昨日述べた。
ならば何故「前頭前野」の発達が遅れるのか?というと、一般的にこの場所は、人間の生存には、あまり重要でない部位だと言われている。
それに比べて「運動野」「視覚野」「体性感覚野」などは、ヒトが「生存」し続けるために必要不可欠な領域だと言えよう。
よって、この「前頭前野」の絶縁化が終了するのは、18歳から20歳という、他の領域とは格段に遅い時期になるというのだ。
「前頭前野」は人間が〈より良く生きる〉ために必要な領域であることは、昨日述べた通りで、ヒトと他の動物との脳の決定的違いは、「前頭前野」の大きさにあると言い切ることができる。
言葉の獲得や数の概念などもこの「前頭前野」の発達による。
人間が豊かに〈より良く生きる〉ための秘密が、この「前頭前野」に隠されておるという訳だ。
人間の脳はとても優秀だと言われておる。
それは、一瞬でも見たものは、すべて記憶されているらしいから…。
人間が記憶できないというのは、記憶したものを、とりだせないだけのこと。
これを反復学習によって、思い出しやすくする(記憶をとりだしやすくする)必要がある。
記憶を容易に取り出すのに、情動反応によるものがある。
強い悲しみや驚きと言った「感情と記憶」が密に結びついている事象は、容易に思い出すことができる。
これを記憶法として活用した方法が、「連想記憶」と呼ばれる記憶法。
思い出したいもの自体を、そのものと結びつく「何か?」と結びつけ、記憶しておけば、結びつけたものを思い出すことで、一連の記憶が芋ずる式に再生されるという訳だ。
話は「前頭前野」に戻るが、この部分を活性化させるには、インターバルを挟みながら、単純な計算・音読を継続して行う必要がある。
「前頭前野」は、起きている間はずっと働いているため、疲れて休みたがる時がある。
この時は、少し他の事をしたり「五分寝」をするのも良い事だ。
面白い事に、「前頭前野」を鍛えたり、働かせたりするには意識的に行う必要があるものの、休ませるのは取り立てて意識する必要がない。
脳は限界までくれば、勝手に休むものだから…!
脳を極限までトレーニングし、休息させ又トレーニングする事を繰り返す事で、確実に脳力をアップさせることができる…という訳じゃ!