お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

母音読みって何なの?

通常、母音読みを日常的に行うことはほとんどないだろう。
母音読みは、特別な舞台人…例えば『劇団四季』などで活躍するミュージカルスターなどが、日々の訓練の中で行なっているトレーニングの一つだ。

舞台人はマイク無しでも、最後部座席のお客様や最上階奥の観客の皆様に、明朗で豊かな声を、楽にお届けする為に、台詞(せりふ)を母音読みしている。

この母音読みを、音読する際に活用すると、想像以上に効果がある。
音読する本を手元に置いて試して欲しい。
母音読みというのは、言葉の最後に残る母音だけを拾って読む読み方だ。

手元の本を半ページほど、普通に読んでみる。
次に同じ文章を母音読みする。慣れないうちは、母音読み自体が少々厄介だ。
最初のうちは母音読みに慣れる為に、次の様な詩を読む事から始めると良い。


落ちてきたら 今度はもっと高く 何度でも 打ち上げよう 美しい 願いごとのように
(詩集『もっと高く』より「紙風船」;黒田三郎

これを母音読みすると、こうなる。

オイエイアア  オンオアオッオアアウ  アンオエオ  ウイアエオウ
    ウウウイイ  エアイオオオオウイ

因みに「ん」は、そのまま「ん」となる。
またすぐに母音が浮かばない場合は、振り仮名を打っておくのも良い。

次にもう一度、普通に「詩」を読み返してみる。
すると最初に読んだ時より、スムーズな読み方になっているのが体感できる。
それだけではない。
この「詩」の奥深さも、少しだけ理解できるようになっていることに気付くだろう。
「詩」を3回音読する際に、母音読みを挟み込むのがコツである。

母音読みする事で、その言葉や文章が持つ音の奥行きを体感し、その体感によって立体的思考が喚起され、言葉や文章自体が立体的映像として浮かび上がってくるのだ。

日本語で綴られている文章に関しては、是非母音読みし、「想像力と創造性」を最大限に発揮できる能力を培って欲しいものだ。