来年、令和2年からの大学入試はどうなるの?(1)
独立行政法人大学入試センターの、俗にいう「センター試験」が、令和2年1月18・19日もって、31年の歴史を閉じることとなる。
2020年度、すなわち2021年1月から、新テストの「大学入学共通テスト」に移行するのだ。
文部科学省は数学と国語に記述式問題を導入し、英語に関しては、国が認定した「民間検定試験」も導入するという。
そもそもどうしてセンター試験が廃止されるようになったのか?というと、国の言い分は、次の如くである。
「先行きが予想しづらいこれからの社会では、知識の量だけでなく、自ら問題を発見し、答えや新しい価値を生み出す力が重要になる」
と言うことだが…。
センター試験は、5教科全てをマークシートで答える試験である。
ということは、「智」を重視する学力認定など最初から求めること自体が不可能なことは、わかっていたはず。
思考力・判断力・表現力・そして何より大事な、内省力と言った、一筋縄では判定しづらい、真なる学力判定は、そうそう容易(たやす)くできるものではなかろう。
「大学入学共通テスト」は、国語では、相変わらずのマークシート式と共に、100文字前後の文章を記述させる問題が出題されるようだ。
ここでは、大學や社会生活で必要な問題発見や解決能力を評価する為に、記述形式問題が出題される…ということらしい。
また、マークシート式問題自体も、出題の方法を工夫することで、今まで以上に、思考力や判断力が要求される問題が出題される…と、言われているようだ。
また、数学では、「数学I」の範囲で記述式が出題される。
記述式を挿入することで、問題解決の構想力を問う狙いがあるという。
文部科学省は、個々の大学における入試に関しても、思考力・表現力を必要とする記述式・小論文、また討論面接など…入試方法を多様化して欲しいという考えを持っている。
英語に関しては、文部科学省は民間の認定試験に一本化したいようだが、様々な問題が生じている。
詰まる所、新しいテスト開始から4年間、則ち2023年度までは、共通テストも存続させ、各々の大学が、共通テストと民間認定試験のいずれかを利用するかどうか、判断することとなった。
無論、両者併用することも可能だと言う。
新システムの「大学入学共通テスト」について、引き続き明日も述べることにしようと思う。