お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

今年の「国際学力調査」について教えて!(1)

12月3日、OECD・経済協力機構は、昨年2018年に実施された「世界79カ国」の15歳を対象としたPISA則ち国際学習到達度の調査結果を発表した。
PISAは「数学的応用力」「科学的応用力」「読解力」の三分野を調査する。

しかも各々の分野で、選択式と自由記述式の問題が出題され、採点方法は、コンピューターによる自動式と採点者によるものとに分かれる。

日本の場合は、「国立教育政策研究所」と呼ばれる文部科学省所管の研究機関の担当者が採点を行なった。
正しい答えが導き出せなくとも、解答までのプロセスや概念理解が重視される為、部分点が与えられることになっている。

3年毎に三分野の調査が行われ、このうち一分野を重点的に(順に)調査する仕組みになっている。
今年は「読解力」を重視して調査が行われている。経年比較を可能とする為、同じ問題を長期間使用し、問題は非公開である。

この「国際学力調査」について、三年前の2015年と比較してお話ししたい。

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日本は数学的応用力が前回の5位から→6位に、科学的応用力も2位から→5位になった。
最も著しく順位を落としたジャンルがあった。

それは、「読解力」の項目である。
これは前回8位であったものが、(前回でも十分順位は低い)→15位になっている。
この結果を見た文部科学省は、記述式問題で日本の課題が浮き彫りになったとし、学力向上策を検討するとしている。

因みに国や地域別の平均点順位が、三分野すべてで第1位を獲得したのが、中国である。
シンガポールが第2位、マカオが第3位である。
読解力と科学的応用力はエストニアが第1位となり、日本は数学的応用力で漸く第1位となった。

何れにせよ日本の高校生の読解力低下は著しい。
どうしてこんな結果を引き起こしたのか?
一般的には次の4つの理由が挙げられている。

① 日本の生徒は紙の筆記テストに慣れていて、パソコン試験に不慣れである。
(但し、筆記からパソコン使用に移行したのは、前回の2015年から)
② インターネットサイトから必要な情報を即座に取り出す事が難しく、更にはその情報の信憑性(しんぴょうせい)を見極める力が不足している。
③ 記述式の解答が苦手な生徒が多い。
④ 読書習慣のある生徒の方が、平均点が高いことから、活字離れが読解力低下に拍車をかけている。

以上4点が、日本の生徒の「読解力」低下原因だとされている。

しかし私は、何より大事な点が欠落していると考えている。
それは、深い思惟(しゆい・しい=心に深く考え思う事)に立脚した「思考力」と「先見性」だ。

強力な「思考力」と「先見性」を喪失したままでは、日本の未来は見えてこない。
この点について、明日述べたいと考えている。