お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

今年の「国際学力調査」について教えて!(2)

今年の「国際学力調査」では、家庭における社会・経済・文化的な水準格差が学力に与える影響というものが、日本は各国に比べて小さい事が明らかになった。

調査ではアンケートをもとに、保護者の最終学歴・職業・蔵書(数)などの所有物から、参加者の社会・経済・文化的背景(ESCS)のレベルを、4段階に分類し、各々の得点を分析したという。
それに拠れば、日本はESCSのばらつきを示す数値が、参加79カ国・地域の中で、最も低かった。

則ち日本では、各家庭の文化的、経済的水準などの格差が、他国と比べて、小さいという事実が明らかになったのだ。

日本に比べて学力調査順位の高かった中国の北京・上海・江蘇(こうそ)やシンガポールでは、上位と下位との点数差が、日本と比べて格段に開いていた。
日本では、上位と下位の得点差は72点。
前述の中国3都市の得点差は82点、シンガポールでは、上位と下位の得点差は何と104点も開いている。

日本は他国と比べて、家庭における経済的格差が少ない…という事実を、今こそ真摯に受け止めねばなるまい。
日本では、子供達の学力をアップさせるには、経済格差云々よりも、「個々人の意識の高さ」が求められている事が、今回の「国際学力調査」の結果を見れば、一目瞭然となった。

昨日、日本の生徒の「読解力」をアップする際に必要なこととして、「思考力」と「先見性」の二点を挙げた。

「思考力」が培われているかどうか…?については、日頃から物を考える習慣が身に付いているかどうか?が問われ、「先見性」については、自分なりに将来のビジョンを描く力があるかどうか?が問われている。

「思考力」を身につけるには、物事を多角的且つ柔軟に捉える眼力を常備し、物事の深遠なる意味を捕(とら)まえ、それを咀嚼し、豊かに受容する度量を養わねばなるまい。

「先見性」は、事が起こる前に、それを見抜き、たとえ困難に遭遇しても、右往左往(うおうさおう)することなく、核心に迫る強靭な意志と意図を持つこと。

以上二点を身につけるには、日々の「学び」を「生きる力」に変換しようとする「意識変革」が必要となる。
日々のルーティンでさえ、その刹那・刹那を充実させるために必要な、「丁寧な生き様(よう)」を自らに課し、誰かから評価されるとか評価されない…などという、「稚拙(ちせつ)な価値観」から脱却しなければならない。
何よりも自分自ら自分の人生をデザインし、コーデイネートする気概を、学校で教えねばならないだろう。

教師も、生徒一人一人と向き合って、生徒の人生そのものと真摯に対峙することの重要性を肝に銘ずるべきであろう。