正しいことと、正しくないことの違いが今ひとつわからないんだけど!
時代によって、国によって、宗教によって、男女の別によって、人種によって、職業によって、…等々、様々な要因の影響で、人間の考え方は、様々に変わってゆくのう。
美人の基準ひとつとっても、平安の御世では、しもぶくれ顔に細い目で、長く美しい黒髪、和歌を詠む能力も美人の条件のひとつだったのじゃ。
ことほど左様に、正しいことも、先に述べた要件によって変わってくるというわけじゃ。
現代でも、宗教によっては、女性が肌を露出してはいけないとか、一人で外出できない決まりがある。
さらには、公教育でも、女子の体育が、禁じられておる国もあるのじゃ。
故に、一見正しいと思えることも、実は正しくない場合もあるのじゃ。
「絶対的正しさ」や、「絶対の正義」というものは、「絶対」に存在しないということ。
これを確信するべく、多角的・立体的視点で、物事をみる。
その物の見方こそが、正しい見方と、言えるであろう。
正しい見方ができる人間のみ、他者に対して、寛容で豊かな人間になれる、ということじゃな。