お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

今秋の台風って異常ではないですか?

10月に入って毎週の様に台風がやってくる。
そして暴風雨が吹き荒れ、台風が去った後も、大量の雨による、行き場を失った水が、地中から噴き出してくる事態が、頻発している。

やはり地球温暖化のためのCO2削減が出来ていない皺寄せか…と、不安が掻き立てられる。
無論、温暖化を防ぐことは必要だが、やるべき事は他にもある様に思う。

光村図書の小学6年生の国語の教科書にこんな記述があった。

 宮沢賢治は、1896年(明治29年)8月27日、岩手県の花巻に生まれた。津波や洪水、地震と、次々に災害にみまわれた年だった。6月、三陸(宮城・岩手・青森)大津波。7月、大雨による洪水。8月、陸羽(りくう=福島・宮城・岩手・青森・秋田・山形)大地震。そして9月には、またまた大雨、洪水。それによる伝染病の流行。次々におそった災害のために、岩手県内だけでも5万人以上がなくなるという大変な年だった。
(資料『イーハトーブの夢』畑山博著 光村図書国語6創造119ページ)

これは、宮沢賢治の『やまなし』という作品の資料として、畑山博氏が記したものだ。
賢治が誕生した年は、厳しい自然災害に見舞われた年であったことがわかる。
岩手を中心とした東北地方の特定された地域の自然災害を指している。

とはいえ、この年に、岩手県内だけで5万人以上亡くなるとは…!
改めて自然の脅威を感じる記述である。
これは数百年前のことではない。
ほんの123年前の岩手での自然災害の状況である。


最近の想定外の自然災害を招いている原因の一つは、なまじっか治水技術が発達し、ライフラインが近代化したことによる、人間の驕(おご)りも加味されているのかもしれない。
便利さにかまけて、日本人は、自然と向き合うことを忘れてしまったのではなかろうか?

日本には八百万(やおよろず)の神々が坐(ま)しますという。
なかには、厄災を齎(もたら)す神々もおられるが、そんな厄神(やくじん)・疫神(えきじん)までもお祀りし、自然災害を含む厄災を免れようとした。

日本の場合、自然と戦うというよりは、自然を受け入れ、自然を崇(あが)め敬(うやま)い、自然の求めに応じた対処法を考えつつ、自然と共に生きてゆかねばなるまい。

人間としての驕(おご)りを極力排除した、令和に相応(ふさわ)しい自然災害対策を実践しなければならないのだろう。