お不動様のひとり言

お不動様のお言葉に乗せた、ほのぼの心嬉しいお話のブログ。

私は佛様の中でも、お不動様が大好きです。
お不動様のお名前の由来は、ゆるぎない悟りを求める心…ということです。

絵像では、燃え盛る火炎を背負い、眷属(けんぞく)の矜羯羅(こんがら)童子と、
制多迦(せいたか)童子を従えているのです。

このお不動様のお言葉に乗せて、
ほのぼのと心嬉しく豊かになるお話をしたいと思います。

脳オルガノイドって何なの?

オルガノイド(organoid)は、3次元的に試験管内で作られた臓器である。

この臓器は、拡大しても本物そっくりの解剖学的構造を示している。
オルガノイドと言う言葉は、臓器を意味するorganと、接尾辞である-oidを組み合わせて造られた言葉だと言う。
中でも「脳オルガノイド」(Cerebral organoid)は、近年世界中の注目を浴びている。

言うまでもないが、「脳オルガノイド」は、ヒトの多種幹細胞から作成する豆粒大の人工脳の事。
ここ10年ほどで、幹細胞を用いてヒトの器官の小さな三次元モデルを生成する技術は、飛躍的に進歩している。
2018年4月に、ソーク研究所の研究チームが、ヒトの脳オルガノイドをマウスの脳に移植した。
すると機能的なシナプスの結合が見られたと言う。

また今年2019年8月、「脳オルガノイドから、ヒトの未熟児と類似した脳波を検出した」という研究結果が発表された。
この研究を発表したのは、米カリフォルニア大学サンデイエゴのアリソン・ムオトリ氏とその研究チームだ。
今回の結果について、研究チームは、幹細胞培養技術が向上した事と、オルガノイドが成長する時間を十分にとったことが、成果に繋がったとしている。

以上のような「脳オルガノイド」と呼ばれる「生きた脳」を研究することで、医学が一層発展するという期待値が高い一方、当然ながら、倫理上の問題が指摘されている。
というのも、「脳オルガノイド」が、十分な機能を備え始め、そこに「意識」の芽生えが想定されるからだ。

今年2019年10月18日から23日まで、アメリカのシカゴ出開かれた「北米神経科学学会(SFN)の年次総会で、「グリーン・ニューロサイエンス・ラボラトリー」と言う、サンデイエゴの非営利学術研究所が、現在の「脳オルガノイド」の研究が、危険な局面に近づいていると警鐘を鳴らしている。
更に当研究所は、「脳オルガノイド」など、幹細胞による器官培養の倫理基準を定める上で、先ずは『意識』を定義する為の枠組みを早々に策定する必要があるとしている。

前述のラボラトリーのデイレクターのエラン・オヘイヨン氏は、同ラボラトリーのアン・ラム氏と共に、動物実験・人権侵害・プライバシー侵害に繋る手法を排除する「ロードマップ・トウ・ニュー・ニューロサイエンス」と言う倫理原則を策定している。
これは「意識」が発生する恐れを危惧し、「意識」発生の恐れを特定するのに役立つコンピューターモデルを開発しているということらしい。

何れにせよ、「人工脳」自らが、「意識」を持つことは、とんでもない事態を引き起こす事が想定される。
人類は自らの手で、自らを終焉に導かなければよいのだが…!

見えざる手の存在をもっと大切に考え、人類全体が人間としての精神の成長を希求しなければなるまい。